【複数AIを1つにまとめる方法】miiboの集約AI機能で実現する業務効率化とパーソナライズ体験
Function Callingと会話シミュレーション機能を使って10体のAIを統合した事例から学ぶ実践テクニック
miiboDesigner の岡大徳です。
4月10日に開催された「miibo playground vol.2 AIエージェント時代に備えよ!~社内AIの統合と最適活用~」から、複数のAIを1つにまとめる「集約AI」の作り方と活用法についてご紹介します。社内に分散した専門AIを統合することで、ユーザーは1つのインターフェースから最適なAIを自動的に呼び出せるようになります。プログラミング知識不要で実装できるこの方法を活用すれば、AIの利用率向上と業務効率化を同時に実現できます。
集約AIとは何か?その仕組みと背景
集約AIとは、複数の専門AIを統合し、ユーザーからの質問に応じて最適なAIを自動選択して回答する仕組みです。ユーザーはたった1つのAIと会話するだけで、裏側では10体以上のAIが連携して最適な回答を提供します。
このアイデアが生まれた背景には、「専門性の高いAIほど使われない」という課題がありました。各タスクに特化したAIは精度が高い反面、ユーザーがそれぞれのAIの特性や使い方を覚えなければならないという負担があります。集約AIは、ユーザーがAIの使い分けを意識することなく、最適な回答を得られる環境を実現します。
例えば、URLの要約を依頼すると検索AI、miiboの機能について質問するとmiibo専門AI、プレスリリース作成を頼むとライティングAIというように、質問内容に合わせて最適なAIが自動的に選択されます。
miiboで集約AIを作る方法
miiboで集約AIを作る手順は以下の通りです。プログラミング知識は不要で、直感的な操作で実装できます。
1. Webhooks機能の活用
miiboのWebhooks機能を使って複数のAIを繋げます。まず「Webhooksを追加する」から「miiboエージェントと連携」を選択し、連携したいAIを指定します。このとき、AIの基本情報は自動的に入力されるので、手作業は最小限で済みます。
各AIの呼び出し条件を設定する際には「Function Calling」を活用します。これにより、「このAIはどんな場合に呼び出してほしいか」という情報を設定できます。例えば「プレスリリースを書きたいときに呼び出してほしい」といった条件を設定することで、AIが自動的に適切な振り分けを行います。
設定の際に悩んだら「AIにWebhooksの設定を相談する」ボタンを活用すると、呼び出し条件や説明文をAIが提案してくれるので便利です。
2. 会話シミュレーション機能でテスト効率化
集約AIの精度を高めるには、様々なケースでテストを繰り返す必要があります。miiboの「会話のシミュレーション機能」を使えば、最大50個のテストケースを一度に実行できます。
使い方は簡単で、テストしたい質問文を改行区切りで入力し「シミュレーション開始」をクリックするだけです。シミュレーション結果を見ると、各質問に対してどのAIが呼び出されたかがログで確認できるため、意図通りに動作しているか効率的に検証できます。
この機能は特に複数のAIがある場合の振り分け調整に威力を発揮します。例えば、「プレスリリース作成AI」と「記事作成AI」のように似た役割のAIがある場合、どちらが呼び出されるかを効率的にテストできます。
集約AIの応用と発展可能性
集約AIは基本形から更に発展させることで、様々な用途に活用できます。
パーソナライズされた集約AI
集約AI自体にユーザー情報をステート(状態)として保存することで、ユーザーごとにパーソナライズされた応答が可能になります。例えば、過去の会話内容や興味関心を記憶し、「こないだこの記事について話したよね」といった文脈を踏まえた対話ができるようになります。
miiboのステート機能はユーザーIDに紐づいているため、1つの集約AIでも複数のユーザーを区別し、それぞれに最適化された対応が可能です。
カスタマーサポートへの応用
集約AIはカスタマーサポートチャットボットとの相性が特に良いとされています。問い合わせ内容に応じて、適切な専門AIに振り分けることで、回答精度を大幅に向上させることができます。
また、エンドユーザーに提供すべき情報をフィルタリングする中間層としても機能し、言ってはいけない情報の管理や、ユーザーに合わせた表現への変換なども担うことができます。
Q&A
Q: 集約AIはどのくらいのAIを統合できますか?
A: 技術的には多数のAIを統合できますが、実用的には10体程度までがおすすめです。AIの数が増えすぎると、Function Callingによる呼び出し条件の調整が複雑になります。まずは3-5体程度から始めて、徐々に拡張していくアプローチが効果的です。
Q: 集約AIにはどのようなプロンプト設定が必要ですか?
A: 基本的にはシンプルなプロンプトで十分機能します。例えば「ユーザーが問い合わせた内容に応じて、適切なAIを呼び出して回答してください」程度の指示でも動作します。重要なのは各専門AIの呼び出し条件(Function Calling)の設定です。
Q: 似たような役割のAIをどう区別させればよいですか?
A: Function Callingの説明文で明確に役割の違いを記述し、会話シミュレーション機能で境界線上のケースをテストしましょう。必要に応じて呼び出し条件を調整していくことで、適切な振り分けが可能になります。また、AIにWebhooksの設定を相談する機能を活用すると、区別しやすい説明文を提案してくれます。
miiboの詳細なFAQについては、以下のURLをご覧ください: https://daitoku0110.net/faq/
miiboコミュニティ最新情報
miiboユーザーコミュニティでは、集約AIに関する議論が活発に行われています。特に注目を集めているのは以下のトピックです:
様々な業界向けの集約AIテンプレートの共有
Function Callingの最適な設定方法に関するベストプラクティス
パーソナライズ機能を活用した実例紹介
また、来週miiboから重大発表があるとのことで、コミュニティメンバーの間で期待が高まっています。最新情報をいち早く入手したい方は、ぜひコミュニティにご参加ください。
miiboコミュニティはこちら:https://www.facebook.com/groups/miibo
まとめ
集約AIは、専門性の高いAIほど使われにくいという課題を解決する効果的なアプローチです。miiboのWebhooks機能とFunction Callingを活用することで、プログラミング知識がなくても複数のAIを統合できます。会話シミュレーション機能を使えば、効率的にテストと調整を行うことも可能です。
この仕組みにより、ユーザーはAIの使い分けを意識することなく、1つのインターフェースから最適な回答を得られるようになります。さらに、パーソナライズ機能を組み合わせることで、ユーザーごとにカスタマイズされた体験を提供する可能性も広がります。
AIエージェント時代に向けて、複数のAIを効果的に統合し活用する集約AIの実装スキルは、今後ますます重要になるでしょう。
【今すぐ行動】 集約AIを自分でも作ってみたいと思った方は、今回ご紹介した内容を参考に実際に構築してみましょう。詳細な手順はYouTubeの配信アーカイブとノート記事で確認できます。また、MCP連携機能も含めた最新情報については、ぜひコミュニティでチェックしてください。
→ YouTubeアーカイブ:
→ 集約AI解説ノート: https://note.com/tomohoga/n/n2bd2bbd43291
それでは、また次回のニュースレターでお会いしましょう! miiboを楽しんでください!
miiboDesigner岡大徳:https://daitoku0110.net/
miiboガイドページ:https://daitoku0110.net/miibo-guide/
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