miiboDesigner の岡大徳です。
11月8日開催のmiibo AI Labで、miiboの開発者である功刀雅士氏が、ロングコンテキストLLM時代におけるRAGの新たな可能性について、実装を交えながら解説しました。今回は、その革新的な4つのアプローチをご紹介します。
なぜ今もRAGが重要なのか
最新のLLMは12万語以上の長文を扱えるようになりましたが、功刀氏は「文章が長すぎると、かえって重要な情報を見逃してしまう」という課題を指摘。RAGによる効率的な情報抽出の重要性は、むしろ増していると説明しました。
精度向上のための4つの革新的アプローチ
1. チャンクの順序を保持する新手法
従来:類似度の高い順に並べ替え
新手法:元の文章の順序を維持
実装例:ポジション情報をチャンクに付与
2. 文脈を意識したチャンク管理
カスタムフィールドを活用した文脈の付与
チャンク間のつながりの維持
より自然な文脈理解の実現
3. 質問文マッチングの最適化
質問の意図をより正確に理解
関連性の高い情報の効率的な抽出
検索精度の向上
4. データフォーマットの革新
AIによるデータ整形の自動化
効率的なチャンク分割
メタ情報の効果的な活用
Q&A
Q: これらの新しいアプローチは、既存のmiiboプロジェクトにも適用できますか?
A: はい、miiboのナレッジデータストアとカスタムフィールドを活用することで、既存のプロジェクトにも簡単に導入できます。特に順序保持とコンテキスト付与は、即座に効果を発揮する改善点となります。
miiboコミュニティ最新情報
コミュニティでは、これらの新機能を活用した実装例が続々と共有されています。皆様も実装してみた感想や工夫した点を、ぜひシェアしてください。
miiboコミュニティはこちら:https://www.facebook.com/groups/miibo
まとめ
ロングコンテキストLLMの時代においても、RAGは進化を続けています:
順序保持による文脈の維持
チャンクレベルでの文脈管理
質問文マッチングの最適化
効率的なデータ構造化
次回のmiibo AI Labもお楽しみに!
miiboDesigner岡大徳:https://daitoku0110.net/
miiboガイドページ:https://daitoku0110.net/miibo-guide/