miiboDesigner の岡大徳です。
会話型AIの精度を大きく左右する検索クエリー生成プロンプトについて、実践的な設定方法と活用のポイントをご紹介します。会話履歴とステート機能を組み合わせることで、より正確な情報検索と自然な対話を実現できます。
検索クエリー生成プロンプトの基本
検索クエリー生成プロンプトは、会話の文脈から適切な検索キーワードを自動生成する重要な機能です。miiboでは、各会話のターンごとにGPT-4oを利用して検索クエリーを生成し、RAGシステムの精度向上に活用しています。
基本的な実装方法
プロンプトの基本構造は以下の3つの要素で構成されます:
会話履歴の参照(@{history})
クエリー生成の条件設定
出力形式の指定
基本的な検索クエリー生成プロンプト例
以下はuserとaiの会話です。
@{history}
上記のuserが欲している情報を見つけるための検索用のクエリーを作成してください。(5語まで)
検索クエリーのみを出力しダブルクォーテーション等の記号は用いないでください。
なるべく最後のユーザーの質問の内容を優先してクエリーに含めてください。
ステート機能との連携で実現する高度な検索
検索精度を更に向上させるために、ステート機能を活用できます:
ユーザーの興味分野の反映
技術レベルに応じた用語の選択
過去の質問カテゴリの考慮
ステートを活用した高度なプロンプト例
以下はuserとaiの会話です。
@{history}
以下はユーザーの現在の状態です。
興味のある分野: #{interest_area}
技術レベル: #{skill_level}
直近の質問カテゴリ: #{last_question_category}
会話の履歴とユーザーの状態を考慮して、以下の条件で検索クエリーを生成してください:
1. 最大4つのキーワードまで
2. ユーザーの技術レベルに適した専門用語の使用
3. 興味分野に関連する用語の優先
4. 直近の質問内容との関連性の考慮
出力形式:
- キーワードのみをスペース区切りで出力
- 記号や特殊文字は使用しない
実装のポイント
キーワード生成の優先順位付け
直近のユーザー発話から重要な名詞を抽出
業界や分野に応じた専門用語の適切な選択
一般的な表現と専門用語のバランスを考慮
会話履歴の効果的な活用
@{history}の配置位置の最適化
文脈の継続性を考慮したクエリー生成
過去の類似質問からの知見活用
ステート情報の戦略的利用
ユーザーの興味分野や経験レベルの反映
過去の検索パターンの参照
セッション内での質問傾向の分析
検証と改善のサイクル
検索結果の品質確認
一定期間の会話ログを分析
検索クエリーと得られた回答の関連性評価
不適切なキーワード生成パターンの特定
定量的な評価指標の設定
ユーザーの追加質問回数の測定
1回の質問で適切な回答が得られる割合
検索結果の使用率の追跡
プロンプトの継続的改善
成功パターンの抽出と一般化
業界特性に応じたカスタマイズ
ユーザーフィードバックの定期的な反映
Q&A
Q: 検索クエリー生成プロンプトの設定は、既存のエージェントに後から追加できますか?
A: はい、可能です。既存のエージェントの設定画面から、検索クエリー生成プロンプトを追加・編集できます。ただし、大きな変更を行う場合は、テスト環境での検証をおすすめします。
miiboの詳細なFAQについては、以下のURLをご覧ください: https://daitoku0110.net/faq/
miiboコミュニティ最新情報
コミュニティでは、検索クエリー生成プロンプトの効果的な活用例が続々と共有されています。皆様の工夫や成功事例もぜひシェアしてください。
miiboコミュニティはこちら:https://www.facebook.com/groups/miibo
まとめ
検索クエリー生成プロンプトの効果的な活用により:
より正確な情報検索が可能に
文脈を考慮した自然な対話の実現
ユーザー特性に応じた柔軟な検索
次のステップとして、ガイドを参考に、ご自身のエージェントに検索クエリー生成プロンプトを実装してみてください。
それでは、また次回のニュースレターでお会いしましょう! miiboを楽しんでください!
miiboDesigner岡大徳:https://daitoku0110.net/
miiboガイドページ:https://daitoku0110.net/miibo-guide/