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近視進行抑制薬の検査を新たに評価|令和8年度改定で年2回・2種類までの算定要件を新設
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近視進行抑制薬の検査を新たに評価|令和8年度改定で年2回・2種類までの算定要件を新設

アトロピン点眼薬の処方で必要となる眼科学的検査を、年2回・2種類までで算定する新要件のポイント

近視の進行抑制を効能・効果とする医薬品が、令和6年12月に薬事承認されました。この医薬品の治療では、関係学会の指針により、治療開始時と治療中に屈折検査などの検査が推奨されています。しかし、近視進行抑制薬の処方に係る検査については、診療報酬上の算定の取り扱いが定められていませんでした。本記事は、令和8年度診療報酬改定で新設された眼科学的検査の算定要件を整理します。

令和8年度改定は、近視進行抑制薬を投与している患者の眼科学的検査に、新たな算定要件を設けました。対象は、近視の進行抑制を目的として診療を行い、近視進行抑制薬を投与している患者です。この患者への眼科学的検査は、年2回の受診に限り算定します。さらに、1回の受診で複数の検査を行った場合は、2種類を限度として算定します。

改定の背景|近視進行抑制薬の承認と検査の必要性

今回の改定は、近視進行抑制薬の薬事承認を契機としています。承認されたのは、近視の進行抑制を効能・効果とする医薬品(一般名:アトロピン硫酸塩水和物、販売名:リジュセアミニ点眼液0.025%)です。承認日は、令和6年12月27日でした。この医薬品は、1日1回就寝前に1滴を点眼する低濃度アトロピン点眼薬であり、主に小児の近視治療に用いられます。

この医薬品は薬価収載されておらず、選定療養への追加が提案されました。選定療養とは、保険外の医薬品や治療を、保険診療と併用できる仕組みです。この仕組みが認められれば、患者は保険診療を受けながら、自己負担で近視進行抑制薬による治療を併せて受けられます。令和8年度改定に向けた提案・意見募集では、この医薬品を選定療養に追加する提案が寄せられました。

この治療では、定期的な検査が欠かせません。関係学会の治療指針は、治療開始時と治療中に屈折検査等を行うよう推奨しています。具体的には、治療開始時に近視の有無を確認し、治療中は3〜6か月ごとに近視の進行状況を確認します。こうした検査の代表例が、屈折検査(D261、69点)と矯正視力検査(D263、69点)です。これらの検査自体は従来から算定できましたが、近視進行抑制薬の処方に係る検査としての取り扱いは定められていませんでした。

改定の内容|眼科学的検査の新たな算定要件

改定後は、眼科学的検査に「対象」「回数」「種類」の3つの要件が加わります。これらの要件は、近視進行抑制薬を投与している患者への検査を、適切に評価するためのものです。以下、3つの要件を順に説明します。

第1の要件は、算定の対象です。対象は、近視の進行抑制を目的として診療を行い、当該効能・効果を有する医薬品を投与している患者です。つまり、近視進行抑制薬による治療を受けている患者が対象となります。

第2の要件は、算定の回数です。この患者への眼科学的検査は、年2回の受診に限り算定します。年2回という上限は、治療中の定期観察にあわせた頻度です。

第3の要件は、算定する検査の種類です。1回の受診で複数の検査を行った場合は、2種類を限度として算定します。3種類以上の検査を行っても、算定できるのは2種類までとなります。

現行との違い|新設される検査の取り扱い

この算定要件は、これまで規定のなかった検査の取り扱いを新たに設けるものです。現行の眼科学的検査の通則には、近視進行抑制薬に関する規定がありませんでした。改定後は、通則に新たな項目が加わり、対象・回数・種類の取り扱いが明確になります。

実務では、近視進行抑制薬を投与している患者かどうかの確認が出発点になります。対象患者であれば、眼科学的検査の算定は年2回までです。同じ受診日に複数の検査を行った場合は、算定する検査を2種類までに整理します。これらの点に注意することで、新たな算定要件に沿った適切な請求が可能になります。

まとめ|年2回・2種類までの新ルールを押さえる

令和8年度診療報酬改定は、近視進行抑制薬を投与している患者の眼科学的検査を新たに評価しました。対象は、近視進行抑制薬による治療を受けている患者です。この患者への眼科学的検査は、年2回の受診に限り算定します。また、1回の受診で複数の検査を行った場合は、2種類を限度として算定します。承認された近視進行抑制薬の背景とあわせて、この「年2回・2種類まで」のルールを押さえておきましょう。

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