リハビリテーションの現場では、患者ごとに複数の計画書を作成しなければなりません。この複数の計画書が、医療従事者の事務負担を重くしています。本稿では、令和8年度診療報酬改定における「リハビリテーション総合計画評価料の見直し」の内容を解説します。
今回の見直しは、書類の簡素化を軸に3つの変更を行います。第1に、複数の計画書の様式を統一し、評価料に初回と2回目以降の区分を新設します。第2に、介護保険によるサービスの利用が必要と思われる患者への目標設定等支援・管理料を廃止します。第3に、この管理料を算定していない患者への減算規定を廃止します。
1. 計画書様式の統一と評価料の区分新設
計画書様式の統一と評価料の区分新設は、書類の簡素化に関わる変更です。複数の計画書の様式を統一し、作成の手間を減らします。あわせて評価料には、これまでなかった初回と2回目以降の区分を新たに設けます。
リハビリテーション総合計画評価料1は、現行の一律300点から、初回300点・2回目以降240点に変わります。初回の点数は据え置かれ、2回目以降の点数だけが240点に下がります。つまり、2回目以降を算定する場合は、これまでより点数が低くなります。
リハビリテーション総合計画評価料2も、同じ形で見直されます。現行の一律240点から、初回240点・2回目以降196点に変わります。評価料1と同様に、初回の点数は据え置かれ、2回目以降の点数だけが196点に下がります。
評価料1と評価料2に共通するのは、初回が現行どおりで、2回目以降のみ点数が引き下げられる点です。この区分新設の理由は、資料には明示されていません。資料が示す見直しの趣旨は、あくまで「書類の簡素化」です。
2. 目標設定等支援・管理料の廃止
目標設定等支援・管理料は廃止されます。この管理料は、介護保険によるサービスの利用が必要と思われる患者に対し、リハビリの目標設定を支援するものでした。廃止の対象は、脳血管疾患等・廃用症候群・運動器の3つのリハビリテーション料です。
廃止される管理料は、現行で初回250点・2回目以降100点が設定されていました。この管理料は、要介護被保険者等の患者に対し、3月に1回に限り算定できるものでした。今回の改定では、この区分そのものが削除され、これらの点数は算定できなくなります。
3. 減算規定の廃止
目標設定等支援・管理料を算定していない患者への減算規定も廃止されます。この減算規定は、管理料を算定しない場合に所定点数を100分の90に減らすものでした。管理料そのものが廃止されるため、減算規定も同時になくなります。
現行の減算規定は、要介護被保険者等の患者を対象としていました。具体的には、発症・手術・急性増悪・最初の診断から60日を経過した後も引き続きリハビリを行う場合に適用されました。このとき過去3月以内に管理料を算定していなければ、所定点数が100分の90に減算される仕組みでした。なお、この減算規定の廃止は、脳血管疾患等・廃用症候群・運動器の3つのリハビリテーション料に共通して適用されます。
まとめ
今回の見直しは、書類の簡素化を軸に3つの変更を行いました。第1に、複数の計画書の様式を統一し、評価料に初回と2回目以降の区分を新設しました。第2に、介護保険によるサービスの利用が必要と思われる患者への目標設定等支援・管理料を廃止しました。第3に、この管理料を算定していない患者への減算規定を廃止しました。なお、2回目以降の評価料引き下げや管理料の廃止は、算定できる点数が減る変更でもあるため、現場では算定方法の確認が必要になります。










