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【令和8年度改定】地域包括ケア病棟の初期加算が変わる|3つの見直しポイントを解説
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【令和8年度改定】地域包括ケア病棟の初期加算が変わる|3つの見直しポイントを解説

在宅患者支援病床初期加算の対象拡大・点数変更・退院時共同指導料2等の包括除外をわかりやすく整理

令和8年度診療報酬改定では、地域包括ケア病棟における在宅医療や協力対象施設の後方支援機能をより高く評価する観点から、初期加算等の見直しが行われます。今回の見直しは、在宅患者支援病床初期加算の対象患者の範囲、点数の評価体系、そして退院支援に係る包括範囲の3点に及びます。

見直しの内容は、大きく3つです。第1に、在宅患者支援病床初期加算の①の対象が「救急搬送された患者」から「緊急入院した患者」に拡大されます。第2に、緊急入院した患者の点数が引き上げられる一方、それ以外の患者の点数は引き下げられ、メリハリのある評価体系に変わります。第3に、退院時共同指導料2と介護支援等連携指導料が包括範囲から除外され、別途算定が可能になります。

在宅患者支援病床初期加算の対象が「緊急入院」に拡大

今回の改定で最も大きな変更は、在宅患者支援病床初期加算の①の対象患者の範囲が広がることです。従来は「救急搬送された患者」または「他の保険医療機関で救急患者連携搬送料(C004-2)を算定し搬送された患者であって、入院初日から当該病棟に入院した患者」に限られていました。改定後は、この要件が「緊急入院した患者」に変更されます。

この変更により、救急車による搬送以外の緊急入院も、高い点数の対象に含まれるようになります。たとえば、在宅療養中の患者が病状の急変により医療機関に直接来院して緊急入院した場合や、介護保険施設から救急搬送によらずに緊急入院した場合も、①の区分で算定できるようになります。地域包括ケア病棟が担う後方支援の実態に即した見直しといえます。

点数はメリハリのある評価体系に変更

点数体系も見直されます。緊急入院した患者には手厚い評価が行われる一方、それ以外の患者の点数は引き下げられます。

介護老人保健施設から入院した患者の場合、緊急入院した患者は590点(現行580点、+10点)、それ以外の患者は410点(現行480点、▲70点)に変更されます。介護医療院、特別養護老人ホーム、軽費老人ホーム、有料老人ホーム等または自宅から入院した患者の場合も同様に、緊急入院した患者は490点(現行480点、+10点)、それ以外の患者は310点(現行380点、▲70点)に変更されます。

この点数設定は、急性期患者支援病床初期加算の評価体系を参考にしたものです。緊急入院を受け入れる際の医療機関の負担をより適切に評価するとともに、後方支援機能の強化を促す狙いがあります。なお、意思決定支援の実施は引き続き算定要件として維持されます。

退院時共同指導料2と介護支援等連携指導料が包括範囲から除外

3つ目の見直しは、包括範囲の変更です。地域包括ケア病棟入院料の包括範囲から、B005退院時共同指導料2とB005-1-2介護支援等連携指導料が除外されます。

退院時共同指導料2(400点)は、入院中の患者に対して退院後の療養上必要な説明・指導を多職種が共同で行った場合に算定するものです。介護支援等連携指導料(400点)は、入院中の患者に対してケアマネジャー等と連携して退院後の介護サービス等について指導を行った場合に算定するものです。これらが包括範囲から除外されることで、地域包括ケア病棟においても別途算定が可能になります。

この見直しの背景には、地域包括ケア病棟における退院支援の充実を図る意図があります。在宅復帰を促進するためには、退院時の多職種連携やケアマネジャーとの連携が欠かせません。これらの指導料を別途算定可能とすることで、退院支援に係る取り組みへのインセンティブが強化されます。

まとめ

令和8年度診療報酬改定における地域包括ケア病棟の初期加算等の見直しは、後方支援機能の強化と退院支援の充実を目指すものです。在宅患者支援病床初期加算は、対象を「救急搬送」から「緊急入院」に拡大し、緊急入院患者への評価を手厚くする一方で、それ以外の患者の点数を引き下げるメリハリのある体系に変わります。さらに、退院時共同指導料2と介護支援等連携指導料の包括除外により、退院支援の取り組みが促進されます。地域包括ケア病棟を有する医療機関は、これらの変更点を踏まえた体制整備と算定対応が求められます。

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