令和8年度診療報酬改定では、医療安全対策加算の要件と評価が見直されました。医療安全対策加算は、患者へ安心・安全な医療を提供する体制を評価する診療報酬です。今回の見直しは、この安心・安全な医療の提供を更に推進する観点から行われます。そこで本記事は、改定で何がどう変わったのかを、初めて改定資料に触れる方にもわかるように解説します。
今回の改定には、2つの変更点があります。第1に、医療安全対策加算1・2の点数が、いずれも約2倍に引き上げられました。第2に、医療安全対策地域連携加算1が、これまで対象外だった特定機能病院でも算定できるようになりました。なお、地域連携加算そのものの点数は、従来どおり据え置かれています。
改定の背景:患者の安心・安全な医療の更なる推進
今回の見直しは、患者への安心・安全な医療提供を更に推進する観点から行われます。これが、改定資料に示された基本的な考え方です。医療安全対策加算は、医療安全対策に取り組む体制を整えた医療機関を評価する仕組みです。この考え方に沿って、改定では加算の要件と評価がまとめて見直されました。
見直しの内容は、2つの対応に分かれます。第1の対応は、医療安全対策加算の評価点数を引き上げることです。第2の対応は、医療安全対策地域連携加算1を特定機能病院でも算定できるようにすることです。以下では、この2つの変更点を順に説明します。
変更点1:医療安全対策加算1・2の点数が約2倍に引き上げ
第1の変更点は、医療安全対策加算1・2の点数の引き上げです。医療安全対策加算1は、改定前の85点から160点へと引き上げられました。医療安全対策加算2は、改定前の30点から70点へと引き上げられました。加算1はおよそ1.9倍、加算2はおよそ2.3倍の増点であり、いずれも従来の2倍前後の水準です。
点数の引き上げは、加算1と加算2の双方で行われました。加算1の引き上げ幅は、85点から160点までの75点です。加算2の引き上げ幅は、30点から70点までの40点です。このように、2つの区分がそろって増点されました。
変更点2:地域連携加算1が特定機能病院でも算定可能に
第2の変更点は、医療安全対策地域連携加算1の算定対象の拡大です。地域連携加算は、医療安全に関する医療機関間の連携体制を評価する加算です。この加算1について、改定前は特定機能病院が算定対象から除かれていました。しかし今回の改定で、特定機能病院においても加算1を算定できるようになりました。
算定対象の扱いは、加算1と加算2で異なります。加算1は、特定機能病院も含めて算定できるようになりました。一方、加算2は、引き続き特定機能病院を算定対象から除いています。なお、地域連携加算の点数自体は、加算1が50点、加算2が20点で、いずれも改定前から変わっていません。
まとめ:点数引き上げと連携拡大で医療安全を後押し
令和8年度改定における医療安全対策加算の見直しは、2つの変更点に集約されます。第1に、加算1・2の点数がそれぞれ約2倍に引き上げられました。第2に、地域連携加算1が特定機能病院でも算定できるようになりました。これらの見直しは、患者への安心・安全な医療提供を更に推進する観点から行われたものです。










