岡大徳のメルマガ
岡大徳のポッドキャスト
【令和8年度改定】入院医療の提供体制整備|短期滞在手術・地域加算・看護補助者の3項目を解説
0:00
-5:56

【令和8年度改定】入院医療の提供体制整備|短期滞在手術・地域加算・看護補助者の3項目を解説

短期滞在手術等基本料の包括的見直し、地域加算の級地再編、看護補助者加算の名称変更をわかりやすく整理

令和8年度診療報酬改定の個別改定項目「Ⅱ-1-1 患者のニーズ、病院の機能・特性、地域医療構想を踏まえた、医療提供体制の整備」では、入院医療の評価体系に関する複数の見直しが行われます。本稿では、このうち⑯短期滞在手術等基本料の見直し、⑰地域加算の見直し、⑱看護補助者に係る加算の名称の見直しの3項目を取り上げます。

3項目の見直しの概要は次のとおりです。第1に、短期滞在手術等基本料は、基本料1の点数引下げ、基本料3の対象手術追加、DPC対象病院での基本料3算定への統一、外来実施率が高い手術の点数差縮小と入院手術対応加算の新設という4つのポイントで包括的に改定されます。第2に、地域加算は、人事院勧告に伴い級地区分が7段階から5段階に再編され、点数と対象地域が変更されます。第3に、看護補助者に係る加算は、直接患者ケアの評価内容にあわせて「看護補助体制充実加算」から「看護補助・患者ケア体制充実加算」に名称が変更されます。

⑯ 短期滞在手術等基本料の見直し

短期滞在手術等基本料は、手術の外来移行を促す観点から大幅に見直されます。改定のポイントは4つあります。第1に基本料1の点数引下げ、第2に基本料3の対象手術追加、第3にDPC対象病院での基本料3算定への統一、第4に外来実施率が高い手術の点数差縮小と入院手術対応加算の新設です。

基本料1については、包括評価の実態に合わせた点数の適正化が行われます。「ロ イ以外の場合」の区分は、麻酔を伴う手術が1,588点から795点へ、それ以外が1,359点から680点へ、いずれもほぼ半額に引き下げられます。

基本料3については、在院日数や医療資源投入量が安定している手術が新たに対象に追加されます。既存の対象手術も、実態を踏まえた点数に見直されます。

DPC対象病院については、従来DPC算定としていた短期滞在手術を、基本料3で算定する仕組みに改められます。この変更により、病院の類型にかかわらず統一された評価が適用されます。

外来実施率が高い手術については、2つの施策が講じられます。第1に、これらの手術の基本料3の点数が見直され、入院で実施した場合と外来で実施した場合の点数差が縮小されます。第2に、外来での手術実績を一定程度有する病院が、医学的に入院が必要な患者に対して入院で実施した場合に算定できる「入院手術対応加算」が新設されます。

▶ 詳しくはこちら:【令和8年度改定】短期滞在手術等基本料の4つの見直しポイントを解説

⑰ 地域加算の見直し

地域加算は、令和6年の人事院勧告に伴い、級地区分と点数が見直されます。改定のポイントは3つあります。第1に級地区分が7段階から5段階に再編されること、第2に各級地の点数が変更されること、第3に点数が大きく変動する地域に経過措置が設けられることです。

級地区分の再編は、人事院規則の見直しに基づいています。令和6年の給与法改正により、級地区分の設定が市区町村単位から都道府県単位を基本とする取扱いに変更されました。この再編後も、対象医療機関数はほぼ同水準(4,722施設→4,855施設)が維持されます。

点数体系は、現行の7段階(18点・15点・14点・11点・9点・5点・3点)から5段階(18点・14点・11点・7点・4点)に整理されます。1級地の18点は据え置きですが、2級地以降は新たな点数となります。

経過措置は、点数が著しく変動する地域を対象に、令和9年5月31日まで設けられます。対象地域の医療機関は、自院の所在地がどの級地に該当するかを告示等の公表後に確認することが重要です。

▶ 詳しくはこちら:地域加算が7区分から5区分へ|点数・対象地域の変更点を解説

⑱ 看護補助者に係る加算の名称の見直し

看護補助者に係る加算は、直接患者ケアの評価内容にあわせて名称が変更されます。対象となるのは、療養病棟入院基本料、障害者施設等入院基本料、地域包括医療病棟入院料、地域包括ケア病棟入院料の4つの入院料における「看護補助体制充実加算」です。

名称変更の背景には、累次の改定で看護補助者に係る加算の名称や評価内容にばらつきが生じていたことがあります。同じ「看護補助体制充実加算」という名称でも、入院基本料等によって評価する内容が異なっていました。

改定後は、上記4つの入院料の「看護補助体制充実加算」が「看護補助・患者ケア体制充実加算」に改称されます。提供された資料の範囲では、今回の見直しは名称の変更であり、点数の変更は確認されていません。該当する入院料を届け出ている医療機関は、届出書類や算定管理資料の名称確認が必要です。

▶ 詳しくはこちら:【令和8年度改定】看護補助体制充実加算が「看護補助・患者ケア体制充実加算」に名称変更

まとめ

令和8年度改定の「Ⅱ-1-1 医療提供体制の整備」における⑯~⑱の3項目は、いずれも入院医療の評価体系に関する見直しです。短期滞在手術等基本料は、基本料1の適正化、基本料3の拡大とDPC統一、外来実施率が高い手術の点数差縮小と入院手術対応加算の新設により、手術の外来移行と入院の適切な評価の両立が図られます。地域加算は、級地区分が5段階に再編され、点数と対象地域が変更されます。看護補助者に係る加算は、「看護補助・患者ケア体制充実加算」に改称され、評価内容が名称で明確化されます。各項目の詳細は、上記のリンク先の記事をご確認ください。

Discussion about this episode

User's avatar

Ready for more?